40代になってから、メイクに対する悩みが変わりました。
20代や30代前半の頃は、どんなファンデーションを使っても、
肌にスッと馴染んで、長時間きれいな状態を保てていた気がします。
多少雑に塗っても、肌のハリがカバーしてくれていたのかもしれません。
でも今は、朝しっかりリキッドファンデを丁寧に塗って、
仕上げにお粉まで重ねているのに、
気づけば数時間後には、目の下や鼻の横が崩れていたり、
ほうれい線にファンデがたまってしまっていて、
鏡を見るたびにため息が出ます。
メイクが崩れると、疲れて見えるだけじゃなく、
自分の気持ちまで崩れてしまうような気がします。
外出先でそっと鏡を確認して、
「またヨレてる…」と思う瞬間の虚しさを、何度も味わいました。
しっかりカバーしたいのに、厚塗りには見せたくない。
きれいに仕上げたいのに、乾燥や皮脂でヨレてしまう。
この矛盾とずっと向き合ってきました。
あるとき気づいたのは、
ヨレを防ぐのは「量」でも「時間」でもなく、
肌の状態とベースメイクの組み合わせだということです。
肌の水分と油分のバランスが整っていなければ、
どれだけ高価なファンデーションでも本領発揮はできません。
リキッドを重ねても、粉で押さえても、
土台が不安定なら、時間の経過とともに浮き上がってしまう。
逆に、肌がしっかり準備されていれば、
少ない量でも密着して、崩れにくい仕上がりになります。
そのことを理解してから、
スキンケアとベースの見直しを始めました。
40代に入ると、
乾燥も皮脂もどちらも気になる混合状態の日が増えます。
Tゾーンはテカるのに、頬は粉を吹くようにカサついたり。
だからこそ、
肌の状態に合わせてベースを変えていくことが必要になってきました。
リキッドファンデとお粉のセットは決して古いわけではなく、
むしろ40代の肌をきれいに見せるための重要な組み合わせです。
問題は、ただ重ねるのではなく、
肌に寄り添う形で密着させられるかどうか。
ファンデーションがきれいにのる日は、
気持ちまで整います。
朝の鏡の前で、今日の自分に自信を持てる。
その小さな積み重ねが、毎日を前向きにしてくれる気がします。
年齢を重ねたからこそ、
丁寧に仕上げたベースメイクは、
自分を大切にする時間だと感じるようになりました。
崩れない肌を作ることは、
単なるメイク技術ではなく、
自分のことをきちんと扱うという姿勢なのだと思います。
40代でも、メイクはまだまだ進化できます。
むしろ、ここからが腕の見せどころだと信じています。